女子バレーボールについて思うこと

女子バレーボールの瑣末的観察ブログ。選手への敬称略で勘弁。

秋満由紀子@GSS


2015年1月17日、上尾市民体育館でおこなわれたバレーボールの試合を観戦に行ってきました。
観戦に行った理由は「一度はチャレンジ(2部)リーグの試合を見てみたい」というだけのこと。対戦カードは、JTマーヴェラス対GSSサンビームスJAぎふリオレーナ対柏エンゼルクロスです。
JTマーヴェラスは昨年はプレミア(1部)リーグにいたのである程度選手の名はわかりますが、あとの3チームについては初めて見るし、選手の名前もまったく頭に入っていません。
ただひとつ因縁と言えることは、この場所で試合をするということはJTマーヴェラスにとっては屈辱であるということです。
昨年4月、JTマーヴェラス上尾メディックスと対戦して2戦連敗し、1部リーグから2部リーグに落とされてしまいました。
試合会場である体育館は1年前に押さえます。そこで、JTマーヴェラス上尾メディックスは、今季はそれぞれが押さえてあった会場を交換して試合することなったわけなのです。だからこの日、上尾メディックス入れ替え戦に負けなければJTマーヴェラスが出場するはずだった会場で試合をしているわけ。
まあそれだけと言えばそれだけ。
しかしながら残酷なのは、同じように昨年4月の入れ替え戦で負けたパイオニアはその直後に廃部になってしまいました。
JTマーヴェラス方はと言えば、なんと7人もの選手が退団してしまい、その中には正セッターである橋本選手と、控えセッターである山口選手も入っていました。そんなわけで、現在のJTマーヴェラスの正セッターは嘉悦大学を卒業して昨年4月から入団したばかりの田中美咲選手。昨年はまだ高校生だった九州文化学園の田中瑞稀選手や八王子実践の金杉由香選手もレギュラーになってます。なってますというか、そうせざるを得ないチーム事情なのでしょう。
それでも昨年のシーズンでは1部にいたチームだから、2部リーグではもっとも強いはず。

一方、この日の対戦相手のGSSサンビームスは、実績からして2部リーグでは最弱のチームです。
なにしろ、ここ6年連続最下位を続けているし、2012/2013シーズンは全敗だったうえに1セットも取れなかったというありさま。
JTマーヴェラスの圧勝は当然のことだと思っていました。
試合前の練習を見ていてもその差は歴然としていました。力強いスパイクを放つJTマーヴェラス。助っ人外国人選手には、タイのエースでもあるオヌマーがいます。
一方のGSSは練習なのにミスをしてます。
さて、試合開始になってコートで選手たちが向き合って驚きました。
「かっ、体の大きさがちがうよ!」
なんというか、日本vs中国みたいな感じです。おなじようなモンゴロイド系民族のはずなのに、190センチ前後の選手が揃っている中国と、180センチ以下の選手が大半の日本。それに似ている印象。
なのに、

善戦してるじゃないですか。
見た目じゃない。やってみないとわからんもんです。
結果は3-0のストレート負けですが、どうやら昨期までのGSSとは何かちがうみたいです。
何の前知識もないままで、この日の試合を観ただけで勝手にヒロインを選びたいと思いました。
秋満由紀子選手です。
プロフィールを見ると八王子実践→青山学院を経て昨年入団とか。
帰宅してから2013年の大学バレー決勝戦を録画してあったものを見てみましたが、秋満選手は青山学院大学のバレー部であったけれどレギュラーは取れてなかったみたいです。
こういう選手が、2部リーグの底辺から這い上がってきたりしたら素晴らしいことだと思ったのでした。現実にはなかなかそういうことはむずかしいのでしょうけどねぇ。

あともうひとつ、第二試合がJAぎふリオレーナvs柏エンゼルクロスだったのですが、選手が出てきた段階で驚きました。

JAぎふは8人しかいません。
リベロを含めて7人は必要だから、控えが1人しかいないということになります。
ひとりでも怪我をしたらもう崖っぷち。
試合は、技術レベルとしては2部リーグそのものだった感じですが、相手と実力的に釣り合っていたせいで熱戦フルセットなりました。これはこれでおもしろかった。
でも観客が途中でどんどん帰っていくし、応援の声を上げている人もすくないので「うーん、これが2部リーグの日常かも」と思ったのでした。それはそれで面白い。また2部も観戦に出向きたいと思いました。